noteで公開していたものを(絵が古くて心苦しくなったので)やや手直しした記事になります。
人々気軽に漫画を描いてくれ~
自分は見るのも描くのも漫画が好きです。
漫画が好きなのでみんなも漫画を描いてくれ! という記事です。
志は本当に低めです。
0. まえおき
漫画を描く人はかなり少ないです。
自分は創作交流企画(pixivとかTwitterとか)出身ですが、その界隈だと漫画描きはめっちゃいるので、自分にとってはめっちゃいるのが普通でした。
本当に八割以上の人が描いています。漫画を描くのが当たり前という空気感です。
しかし、一度企画から離れてみると一気に人口が減ります。
定期ゲームにおいては(文章表現で交流する都合上当然と言えば当然ですが)ちょっと珍しいな~程度の頻度に落ち着くし、単なる創作界隈においてすら若干珍しい寄りの表現媒体である気がします。
セリフが入れられる分、一枚絵よりはキャラ表現がしやすいですし、なんなら周りが描かないので描くだけで目立ちます。
これはガチです。ガチなので漫画描いてみませんか? ふわっとで描けるから。適当で行けるから。本当本当。描き慣れたらどんどんステップアップできるし。
なんか日記とか、画像付きのメッセとかでも使えると思います。使え。
以前のこちらの記事はおすすめです。ログ、描いてくれ……
1. 基本
漫画の一般的な定義は多分、
- コマが割られている。
- セリフが入っている。
- 絵がある。
この程度だと思います。
媒体や画像の形はさておき、ぱっと見て「漫画だ!!」とすぐに分かるのは1のコマなのではないでしょうか?
つまり、漫画を描くなら最悪セリフも絵もなくていいってことです。
これは真理!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
真理なのであっさり省いてしまいましょう。絵描くの面倒だしね。
2. 前準備
では実際やってみます。ただコマ割りで終わりだと記事にならないので、絵もありでやります。
キャンバスが縦長だと一般的な漫画っぽいです。
とりあえず、何を描くかふわっと決めましょう。
・登場人物 お気に入りの自キャラ二人!
・場所は? 分かんない 室内?
・何の場面? 雑談!
なくてもいいですがあったほうが楽しいです。自キャラの独白設定語りとかログ起こしとか何でも。
プロットとかネームとかそんな難しいことは慣れてからでいいです。なんならやらなくてもいい。下書きはあったほうが楽ですが……下書き描くのも面倒であることは確か!!!!!!!!
この記事では「喫煙者キャラとそれを遠巻きに見る非喫煙者キャラ」とかにしておきます。これしか思いつきませんでした。キャラも今考えました。
3. コマ割り
ここはイラストソフトのツールを使ったほうが多分楽ですが、手書きでやってもいいです。やり方は重要じゃないので。
ここからコマを作ります。大きな四角を置けばそれもコマですね。サイズとか断ち切りとかはよく分からないうちは無視していいです。
イラストソフトなら大体漫画テンプレート的なのがあるでしょうし、面倒であれば四コマ漫画とかの素材をそのまま借りてもいいです。
コマってのはお弁当箱の仕切りみたいなものくらいに思えば十分です。主食がたくさん入っていると嬉しいし、たまにははみ出ることもあるよね。
自分の場合はまず横長─のコマを作って、それから縦線|を入れるとヨシ! ってなる気がします。
ちなみに縦長のコマは「通常の頭身のキャラは全身が映りやすくなる」ので、逆に言えば全身絵を描きたくない人には不向きです。顔アップに逃げるしかない。
また、コマを追う読み方の都合上、分割する線が十字に交わると「どちらのコマを先に読めばいいのか分からない」状態になるため、そういう演出でない限りはなるべくシンプルに割ったほうがいいです。
順序のない絵なら交わっても問題ないと思います。
たくさんの絵を同時に見せたい場合とか。四天王全員の初お披露目みたいな場面とか。
こだわるなら、特に魅せたいコマは大きめに取るといい感じです。
キメ台詞などキャラクターがいいことを言う時。画面からはみ出してもいいです。魅せたいんだからオッケー。
逆にどうでもいいコマ、情報量の少ないコマは小さくしましょう。
ともかくこれでコマ割りはできました。
4. セリフ
面倒だから省いてもいいんですけど、せっかくだから簡単なものくらいは入れます。
これは真理情報なんですけど、漫画ってのは「セリフを省くなら代わりに絵が必要」になるので、誤魔化すならセリフは入れたほうがいいです。あるほうがそれっぽくなるし。
間が持たない部分にちょこちょこ入れておきます。この時点で既にだいぶ「漫画」なのでは?
フキダシは絵が入るコマなら端っこに、そうでないなら堂々と置きましょう。コマからはみ出してもいいです。縁付きのペンとかでぐるぐるやると楽です。
また、心情描写もどんどん入れましょう。なぜなら、適当に置いてもいい感じになって楽だからです。キャラ語りにもgood。
もくもくのフキダシや四角を置いて、そこに内心を書き入れましょう。
四角すら面倒だったら、空いたスペースに直で文字を入れましょう。
めっちゃ良い感じの展開になりそう。
今考えたセリフだけど天才かもしれない。
特にセリフ全般はフォントを凝ると一気にそれっぽくなるのでおすすめです。モノローグはセリフと違うフォントにすれば見た目にも分かりやすくてヨシ。
ちなみに画像では F910新コミック体/源暎ちくご明朝/游ゴシック を使っています。
5. お絵描き
お絵描きをします。
楽しい作業だけで済ませましょう。
顔を描きます。みんなにとっても自分にとっても、キャラクターの顔が一番重要なのでそこだけでいいです。
顔以外は雑で大丈夫です。たくさん絵を描くと大変だし、人は大して見ていません。
人物の顔や物以外、例えばここでの煙とかは、楽に描ける上描きこんでる~感が出るのでおすすめです。塵とか空とか星空とかもオススメ。フリー素材も多い。
最下段の右のコマは、絵を描きたくなかったのでフキダシを真ん中に移動しました。このコマの主役はモノローグ! そういうのでいいんだ漫画ってのは。
描きやすい部分だけアップにするのもいい感じです。
目のアップとか後頭部が見切れるとか、キャラ特有の小物とか(煙草)。無機物は直線ツールだけで描きやすいので最高。
構図も特に考えなくていいです。顔が見えたらそれだけで嬉しいので。
登場人物を1コマ以上描いたら、絵は終了。
6. お絵描き未満のこと
他の絵は描きたくないので、なるべく絵未満で済ませましょう。
6-1. ベタ
コマ内を黒塗りにする。
画面は白いより黒いほうがリッチになるので、困ったらおすすめです。
真っ黒にしたり、ふわ~っとした白効果を入れてもGOOD。
被るモノローグがあれば読みやすくしましょう。
具体的には、白縁を付けるか文字自体を白抜きにしましょう。
6-2. トーン
グレスケやドットで塗り潰すこと。
黒一色を多用すると(そういう絵柄もありますが)のっぺりしがちなので、濃さを変えるとカラフルになっていい感じです。
人物の色塗りや影の塗り、背景塗りにします。
背景はただ一色で塗り潰したり、キャラに被らない部分を塗ったりします。
もう少し華やかさがほしければグラデーションにするのも手です。
グラデは一気に豪華に見える魔法のアイテムなのでどんどん使え。
6-3. 素材
漫画制作においてもっとも偉大な存在、フリー素材です。
上記のトーン系から町並みの遠景まで、この世にはたくさんのフリー素材が存在します。目一杯感謝して使わせてもらいましょう。
素材はアセット系やpixivのフリー素材タグなどで探します。メディバンやクリスタなら公式でプリセットの素材があると思います。存分に甘えましょう。
各利用規約はちゃんと読みましょう。フリーじゃないやつを使ったらダメだよ。
今回は背景を入れる場所がなかったので、穴埋めに3D背景を入れました。
線画化した。終わり。
7. 難しいこと
漫画が完成しました。やった~~!!!!!!!!!
これをどこかに載せればオッ漫画じゃん! 天才! になること請け合い。ならなくても泣かない。
でもせっかくなので、慣れたらもうちょっと手を加えてみましょう。
7-1. 絵を描く
結局これ?
いやいや。実際絵を入れるのが一番豪華になるんですよ。
みんな顔は好きなので、顔をたくさん描いたらいいと思います。自分は顔が苦手なので描きません。終わり……
気合があれば手先で感情表現をしたり、全身図を入れたり。
7-2. コマぶち抜き
雑でもいい感じになる要素です。文字通りコマをぶち抜き、はみ出します。
例えばさっきの煙草。
迫力が出たり注目しやすかったり、遠近感が出たりします。
多用すると画面がごちゃつく(どこを見たらいいか分からなくなる)ので程々に。
ここは煙草オンリーのコマなので、いっそ枠自体を消してもいいですね。
7-3. 効果音
効果音を描きます。擬音語や擬態語です。
扉のノックの音とか、ニコッとしたときのニコッとか、そういうやつ。
絵やセリフで分かりづらい時の補足としても有効。縁があると見やすい。
人は文字があるだけでもそっちを見るので、集中させたい要素があるなら効果音なり書いておくといいです。別に読めなくてもいい。
7-4. 効果線
正式名称が分からないんですけどこういうやつ。集中線?
アクティブなシーンなんかではあったほうが絶対にいいやつ。
あとは「重要な発言です」ってところに入れると、なんか重要な気がしてくるので必要。
ジャンプとかのバトルシーンを見てみると、これがしょっちゅう描かれています。それほど重要なんだね~。
メディバンのは使いやすいけどクリスタのは何だか未だに慣れない。
8. 終わり
こうなった。
漫画だ。無から有が生まれました。以上です。
というわけで漫画、描こう!